誰も知らない
2004年 10月 03日
金沢でやっと上映されることになったので昨日見てきた。ミニシアターで、時間は朝っぱらからとレイトショーしかやってない。うぉー!この私を休みの日に早起きさせるとは、いい度胸だー!
一人で行ってきました。
母(YOU)と4人の子供たち。母はそれぞれ父親の違う子供たちを学校にも行かせず部屋に閉じこめ、仕事に出かけていく。家事や弟妹の面倒は12歳の長男の仕事だ。そんなある日、母は現金20万円と「しばらく頼むね」という書置きを明に残し、姿を消してしまう。やがてお金が底をつきはじめ…。 ・・という、1988年に実際に起きた事件をモチーフにしている。
ゴンチチの無印良品でかかっているようなカワイイ音楽が流れる中、それでも最初は楽しそうにみえる生活が徐々にゆがみ始めていく。淡々と過ぎていく生活のドキュメンタリーのような自然な感じがしました。ハッキリと説明がないとわからない人には、ぼんやりと見えてしまう感があるかもしれないが、何気ない1シーンを見ている人がいろいろ想像をして楽しむようなそんな映画。見ているうちに、本当に母親の無責任ぶりにオイオイ!と突っ込み入れたくなったり、子供同士やお兄ちゃんのがんばりぶりにいじらしくなったり。1人1人の子供がとっても好きになります。
本当にガツーン!と衝撃があるわけでもなく、じわじわと哀しみが心を染めていくような映画です。事実はとても悲惨な結果なのですが、表現が淡く深い哀しみになっています。
ラストもこの映画らしいといえば、らしいのかも。。
私的には、めずらしくウル・・ときてしまう、良い映画でしたよ。